2018

2018年のこと

今年はなんといっても、養豚場への就職がメインの年となっただろう。

6月に初めて社長と会って内定した後も、鬱だのアレルギーだの困難な問題が色々とあった。
当初予定になかった夫の内定もあった。
本格的に働き始めたのは9月の末だから、実はまだ3ヶ月しか働いていないことになる。

つまり本格的に働き始めて10日程度で場長に恋をしたんだな。

ぼくの養豚場でのお仕事は、場長がいるから頑張って慣れることが出来たし、今だって場長の部下として、場長の彼女として存在しているから続けていられるわけで、やはり命と向き合う仕事というのはまず人並み以上の精神力がないとどうにもならない。

死んでほかの豚に食われて半分骨だけの腐った豚を見ても、自分に都合のいい綺麗事を無理やり思いついて、どうにか折り合いをつけなくてはいけない。

沢山かわいがった特別な豚の出荷が決まっても、ありがとうと言って、出荷台に自らの手で押して、後腐れすることなく通常の作業をしなくてはいけない。

全身うんこ塗れになりながら、一日中豚の顔面を蹴っ飛ばしてぶん殴って注射打って洗浄機でびしょ濡れになって怒鳴り散らされて頭ぶっ叩かれて、豚の匂いが全身に染み付いて取れなくて、この現代にこんな仕事あるのかって、今でもそう思う。すごい仕事だよ。

でも正直、すげー生きてるって感じする。
つまんないとか、なんのために頑張ってんのかわかんないとか、そんなことが無い。
一切ない。ゼロ。

喜怒哀楽、五感、すべてが原始的な体験です。
ぼくはしばらく、畜産を止められないと思う。

来年は早々からゆったんとの別居があり、春になれば場長の嫁が毎月実家へ帰り、さて、どうなるかな。

自分の幸せがいまだに何なのかわからないけど、多分好きに生きて怒って泣いてとまたできるなら、それは実りある1年なんだろう。

仕事では豚と闘って、家では犬とゲームして、寝て、食べよう。

皆さんも幸せになれとは言わないけれど、どうか、好きなように生きられますように。

今年もお世話になりました。